iPhoneランニングアプリ使い比べ(山手線一周ランにて)

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アップが遅くなりましたが、先週の山手線一周ランの際に4つのランニング用iPhoneアプリを使い比べていたのをまとめました。
個別のアプリについて詳しく書くと長くなるので、それぞれなるべく簡潔に。

4つのアプリというのは、以下のものです。

Jognote for iPhone:
ランナーのSNS「Jognote」が提供しているアプリ。
Jognoteのサイトと連動する機能あり。

Nike+GPS:
Nikeが提供しているアプリ。
これまでNike+ipodとして別売り専用チップをシューズにつけて使うアプリものを提供していたが、これは新たにiPhoneのGPSと加速度センサーに対応したアプリ。加速度センサーによって、インドアやGPSが途切れた場合でも計測される。
現在は英語版のみ提供、12月25日に日本語版を発売予定。
Nike+サイトと連動する機能あり。

Runkeeper:
海外製のランニングアプリ、英語版のみ。
無料版は音声がなく、有料版は音声アシストがある。
Runkeeperサイトと連動する機能あり。

Jogboy:
国内のランニングアプリ。
無料版は履歴が20件までと制限されており、DropboxでルートをPCに送る機能がない。
iPhone内だけで履歴を管理する。

機能について簡単に表にまとめると、以下のようになります。

  ルート ラップ 音声 Web 写真 価格
Jognote 無料
Nike+GPS × 230円
Runkeeper 350円(無料版あり)
Jogboy × × 350円(無料版あり)

何を重視するかによってベストのアプリは変わってきますが、それぞれ使用した感想を以下にまとめていきます。


【JogNote for iPhone】

まず最初に使ったのはJonNote、スタートの神田から新橋までまず使ってみました。
これは現在までの時間、距離、ペース(もしくはカロリー)を大きく表示しているのが特徴で、シンプルな操作画面になっています。
後ろに地図が透けて見えていますが、スクリーンを左右にフリッくすると手前の数値表示がスライドして地図が表示され、現在地とそこまでのルートが分かります。

20101023_yamanote_jognote_1.jpg

20101023_yamanote_jognote_2.jpg

ランニング中の音声アシストとしては、5分ごと、または、1キロごとに「○分です」「○キロです」などと通知してくれます。
この音声アシストですが、最小限の情報なので、ペースを知りたい私にとっては役に立たない。通知のタイミングごとにiPhone画面を見るなり、腕時計併用でラップを取るなりすれば使えますが、いちいち取りだして見るのも面倒です。

また、停止時には自動ポーズされる機能があるのですが、この機能を起動させておくと、GPSが取得できない場所などで誤計測の元になるので、街中などで走る場合はOFFにしておいた方がよさそうです。
今回は最初の神田から東京駅へ向かうところで高架下を長く走ったためにその時間にポーズしてしまっており、1キロあたり3.23分(フルマラソンなら2時間18分)という凄いスピードになってしまっていました。

20101023_yamanote_jognote_3.jpg

ランニング終了後はコメントを入力でき、これがJogNoteサイトのワークアウト日記に距離・時間とともにアップロードされるようになります。JogNoteサイト側でtwitter連携が設定してあれば、twitterにも自動的に送信されます。しかし、今回はJogNoteサイト側でtwitter連携をOFFにしていたので、twitterには反映されていませんでした。
ルートと写真については、現状ではiPhone上での閲覧のみ。JogNoteサイトで今後予定されている有料サービスに加入すると、Web上でもルートと写真が見られるようになるようです。これも含めて使うことで、ようやくサービスとしてまとまったものになるというところでしょう。
尚、iPhone画面では履歴画面から過去のワークアウトを見ると上の画像ようにペースが折れ線グラフで表示されますが、数字も表示されずイメージ的なものでしかないので、ほとんど意味がありません。

その他、ランニング中に写真を撮る機能があり、撮った写真はマップ上にプロットされますので、今回の山手線一周のようにタイムを気にしないマラニックなどには良さそうです。

20101023_yamanote_jognote_4.jpg

20101023_yamanote_jognote_5.jpg

神田~新橋間で自動ポーズ機能を使って距離が短くなったので、新宿~高田の馬場間で再度使いましたが、今回は高いビルの脇でスタートした新宿近辺がメチャクチャなルートに。単に交差点を渡っただけなのにw
しかし、後述するRunkeeperはGPS精度が低くて起動できなかったので、無理やりでも計測してくれる方がまだいいとは言えます。まぁ、いずれにせよ、街中のランニングにはiPhoneアプリは向かないということですが。

20101023_yamanote_jognote_6.jpg

最後に上野御徒町からゴールの神田まで使用、ここでは問題なく計測できました。

20101023_yamanote_jognote_7.jpg

機能紹介については、以下をご覧ください。
JogNote(ジョグノート)開発ブログ
http://jognote.wingstyle.co.jp/


【Nike+GPS】

このアプリはまず新橋~品川間で使用してみました。
開いてすぐに思うのは、デザインがいいですね。以前のNike+iPodと比べても格段に美しくなりました。さすがNikeです。

20101023_yamanote_nike_1.jpg

スタート時には、Run Type として、Basic(ゴールを設定しない)/Time(ゴール時間を設定)/Distance(ゴール距離を設定)を選ぶようになっており、とりあえずBasicを選択。
このアプリは音声アシストがあり、この設定によって、ゴールまでどれぐらいかなど、音声が流れます(英語です)。
ただ、ヘッドフォンを持ってき忘れたので、この区間では確認できず。

ランニング中は距離、ペース、時間を表示。
左上のボタンを押すと、マップに切り替わります。

20101023_yamanote_nike_2.jpg

20101023_yamanote_nike_3.jpg

ランニング終了時にワークアウトの記録を付けるようになっており、これがタイムやルートなどとともに、Nike+サイトに送信されます。
タイムや距離については、twitter、facebookに送信することも可能です。

20101023_yamanote_nike_4.jpg

次にヘッドフォンを付けた状態で、高田馬場~池袋の間で使用。
ちょっと距離は短かったのですが、音声アシストがあるとやっぱりいい。1キロごとにタイムやペースを言ってくれるほか、VoiceFeedbackボタンでいつでもその時点の数値を聞くことができます(上のランニング中の画面の一時停止ボタンの下にある部分です)。

ただ、問題なのは音楽再生について。
このNike+GPSはアプリの機能として、iPhone内のプレイリストを選択できるようになっています。
しかし、以前のNike+iPodでもそうだったのですが、選んだプレイリストをシャッフル再生することができず、毎回同じ曲順で再生されてしまう。
ちなみに下の画面でシャッフルを選ぶと、iPhoneに入っている全曲からシャッフル再生されます。私はランニング用のプレイリストをいくつか作っているので、それをシャッフル再生したいのですが、できません。
裏技としては、プレイリスト再生でランニングをスタートした後に、バックグラウンドで動いているiPodアプリ上でシャッフルボタンを押して切り替えるということができるのですが、以前のNike+iPodではそのようにすると、立ち止ってポーズしたときに計測が終了してしまうなどの問題がありました。今回は試せていませんが、いずれにせよ本来の使い方としてはプレイリストのシャッフル再生はできないので不便です。
あと、このアプリからはPowerSongが設定できるようになっていて、ゴールのときに再生されるようなのですが、これも設定していなかったので、また試してみます。

20101023_yamanote_nike_5.jpg

最後に、日暮里~上野御徒町の間でも使用。
上野でしばらく休憩していたのでポーズをかけていましたが、再開しても特に問題なく計測されました。
履歴としてマップを閲覧すると、距離付きのルート表示のほかに、ペースを色分けしたルート表示も可能です。
速いペースは緑、遅いペースは赤で表示され、上野駅横の混雑した歩道を歩いていたときは、ペースが落ちているのが分かります。

20101023_yamanote_nike_6.jpg

Nike+のサイトですが、このアプリ発売からルートとペースを連動させた表示もできるようになっていて、充実したトレーニング記録が残せるようになりました。走ったコースの高低差も表示されます。
これまではルート表示がなかったので、ペースが分かることぐらいしかメリットはありませんでしたが、これなら残しておこうという気になります。

20101023_yamanote_nike_7_we.jpg

機能紹介については、以下をご覧ください。
Nike+GPS紹介
http://inside.nike.com/blogs/nikerunning_news-ja_JP/2010/10/26/-nike-gps-


【Jogboy】

このアプリはまず、品川~渋谷で使用してみました。
品川駅のコンビニでヘッドフォンも購入。しかし、このJogboyの音声機能はありません。

このアプリには有料版と無料版があり、無料版では履歴が20件までしか残せないようになっています。
Jogboyの大きな特徴は2つ。
・自動的にラップが記録され、それが全体の距離・時間とともに走りながらいつでも見ることができる。
・LSD、ロング走、ミドルペース走など、練習メニューが選べて、ラップの取り方も変えることができる。

計測中の画面は以下のようになり、上側に全体のタイム、下側に直近のラップが表示されます。
下側のラップは左右にフリッくして、前後のラップを見ることができます。

20101023_yamanote_jogboy_1.jpg

下に並ぶメニューで「地図」を選ぶと、ラップ表示の部分が切り替わります。
マップは全画面にして表示することもできます。

20101023_yamanote_jogboy_2.jpg

カメラを選ぶと写真を撮ることが出来、JogNote同様に地図上にプロットされます。
写真を撮った際にコメントを付けることもでき、このままtwitterに送信できます。

20101023_yamanote_jogboy_3.jpg

この写真は地図上からでも、写真ログの画面からでも見ることができます。なかなか便利。

20101023_yamanote_jogboy_4.jpg

20101023_yamanote_jogboy_5.jpg

過去のトレーニングはログ画面から見ることができます。
トレーニングメニューによって色分け表示され、これもなかなか見やすい。

20101023_yamanote_jogboy_6.jpg

Web連携としては、twitter、JogNote、Jogmemoに自動送信することができます。
ただ、JogNote内の設定でtwitter連携機能をONにしておく必要があったようで、今回は反映されずでした。

DropBoxを設定するとルート情報を送信でき、PCでGoogleEarthで見ることができます。
ただし、ペースなどの詳しいトレーニング記録になっているワケではなく、どこを走ったかが分かるというレベルのものです。

20101023_yamanote_jogboy_7_.jpg

拡大すると・・・川の上を走っておりますな。

20101023_yamanote_jogboy_8.jpg

もう一度、池袋~巣鴨の間でも使用。特に問題はありません。

20101023_yamanote_jogboy_9.jpg

このJogboyは機能豊富でトレーニング管理などにも最適、ただ、音声がないのと、Webサイト連携がないのが残念。
ランニング中の音声は不要で、iPhone上でトレーニング管理をしたい人にお勧めというアプリです。
iPhoneユーザーなら、PCを使っていない人はあまりいないと思いますが・・・。


【Runkeeper pro】

これは最初に渋谷~代々木の間で使用しました。
上半分に全体タイムや全体ペースなどが表示され、下半分にここまでの距離や現在のペースが表示されます。下半分をフリッくすると、ルート付き地図を表示できます。
左上のカメラボタンでカメラも起動でき、地図と関連づけられて保存されます。

20101023_yamanote_keeper_1.jpg

20101023_yamanote_keeper_2.jpg

しかし、この後、問題が発生・・・原宿駅を過ぎた後にGPSが途切れてしまい、その後が記録されず。
下の画面のように、現在地の青い丸のある代々木の手前のルートが計測されていません。ランニングした距離が短くて時間だけ長くなっており、JogNoteで自動ポーズ機能を使ったのと同様に記録がほとんど意味をなさない状態。
このRunkeeperでは、しばらくの間、GPSが途切れるとルート計測がストップしてしまい、そのまま走っていてもGPSが復帰せず、ずっと計測されないという大きな欠点があります。音声が鳴らなくなることでようやく気付くといった感じで、いったん止まって再スタートすることになってしまいます。

20101023_yamanote_keeper_3.jpg

うまく記録できなかったので、代々木でいったんアプリを止めて休憩を取った後、もう一度続けてこのアプリを使用しようとしましたが、今度は代々木から新宿へ向かう道で横に高いビルが建っているためかGPSを全然認識してくれず、計測スタートができない。そして手間取っているうちに皆からも遅れて、踏切につかまってしまう始末。
結局、そのまま新宿近くまで来てしまったので、諦めてJogNoteを起動しました。JogNoteでは上の方で載せたように、この周辺ではGPSの精度が低くてルートがメチャクチャでしたが、スタートしないよりはマシというところでしょう。

GPS精度によっての動作の仕方がそれぞれのアプリでは異なり、特にこのRunkeeperはシビアでした。また、これは不具合だと思いますが、いったんGPS精度が低いところでスタートしようとすると、普通に認識してもいいハズのところでもなかなか認識してくれないことがあります。

ということで、今度は高い建物が少なく大丈夫そうなところ、巣鴨から日暮里の間で再チャレンジ。
途中休憩でポーズしながら使いましたが、今回は問題なく使用できました。

20101023_yamanote_keeper_4.jpg

さて、GPSの問題は置いておきまして、このアプリは音声アシストが優れているという特徴があります(無料版は音声なし)。
ターゲットペースとしてキロ5分など設定しておくと、1キロごとに距離・タイム・平均ペース・ターゲットペースとの差を音声でアナウンスしてくれます(英語で)。試したことはありませんが、インターバルトレーニング用の音声メニューなどもあります。
トレーニングではこの機能が非常に重宝し、音楽を聴きながら走っていると、音量が少し下がって音声アシストが流れるので分かりやすい。Nike+GPSと違って、Playlistをシャッフル再生することももちろん可能です。

20101023_yamanote_keeper_5.jpg

Web連携については、このアプリにはNike+のような専用サイト(英語)があり、ランニング後はこちらに計測データが自動送信されます。
距離やタイムなどの基本データのほかルートや写真も送られますが、さらにその地図の下には各ポイントでのペース、さらにNike+GPSと同様に高低差も表示。起伏のあるところを走る時など、この高低差表示とペースの変化が分かってがなかなかいい。

20101023_yamanote_keeper_6.jpg

英語版しかありませんが、上記のサイトは以下でご覧ください。
Runkeeperサイト
http://runkeeper.com/


以上、山手線一周ランでのiPhoneランニングアプリ比較でした。
個人的には音声アシスト機能は必須で、Webで詳しくペースなどを見たいので、Runkeeper Pro と Nike+GPS が気に入りました。
この2つの比較では、私は音楽を聴きながら走っているので、Playlist再生でシャッフルできないNike+GPSよりは、Runkeeper Proが私にとってはベストアプリということになります。ただ、GPS精度が低いと途切れてしまうという致命的な欠点があるので、街中などを走る時はNike+GPSを使う、ということになりそうです。繁華街を走ることはあまりないので、基本的にはRunkeeperでOKです。
Jognoteについては、Jognoteを特によく使っているユーザーにはよいのでしょうが、それにしてもルートMAPを連携できるサービスが始まってからでしょうね。タイムと距離だけでは連携と呼べるほどのものではありませんし。
Jogboyはトレーニング管理としては最も多機能でよいのですが、やはりWebサイトがないのはネックです。

それぞれ詳しい機能までは試せてないので、比べながらの大まかな違いや使用感となりましたが、もう少し使い込んでからまた詳しく書くかもしれませんw


最後に、それぞれのマップをつないだ山手線一周ランの画像を貼っておきます。
JogNoteアプリなどは線が細いので見にくく、苦労して作ったわりにはイマイチ。
路線図で円形のように思っていましたが、山手線って、実際はかなり縦長なんですね。

20101023_yamanote_app_all.jpg

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コメント(1)

いい比較記事をありがとうございました!
たいへん参考になりました。

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このページは、kyotokenが2010年11月 2日 23:48に書いたブログ記事です。

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