[大会レポート:NASUロング]ガタガタふるえて、ズルズルすべって、完走率23%

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日時:2013年6月28日(土) 5時スタート(制限時間24時間)
距離:102km
記録:22時間15分14秒(55位)
天候:曇りのち雨(稜線で風強し)
 
先々週のスパトレイルに続き、今年が第一回目となるトレランレースのNASUロングを走ってきました。
このNASUロングも温泉地をつないで走っているのでスパトレイルと呼んでもよさそうな感じですが、いずれにせよ大会名も練られたものでいいですね。
ちなみにこの大会はサブタイトル「東北復興の架け橋 FUKUSHIMA―NASU ロングトレイル」とあるように、復興支援の大会とのことです。
読売新聞:走って復興支援…那須連峰ロングトレイル

スパトレイルは緩やかな起伏で走れるコースが大半のトレイルで苦しみましたが、逆にこのNASUロングは高低差が高く別の意味で厳しい大会。さらに天気が悪くて過酷なレースとなりました。
コースの高低差は主催者の図によると以下の通り。累積標高約6,900m!
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ちょっと話はそれますが、こういう高低図はいつもはGPSウォッチで自分で計測したものを使っていますが、私のEPSONのGPSウォッチが16時間弱で電池切れになってしまったので、ゴールまでのデータがありません。30時間もつはずなのに・・・。
念のため途中からガーミンを並行して使っていたので、後半のデータもあるにはあるのですが、別々になって分かりにくい。というワケで、主催者のデータだけ使っている次第です。

コースは高低図のように標高差の高い山を上ったり降りたりの繰り返しで、山を越えてはチェックポイント(エイド)に到着し、また登るというのを繰り返しです。まとまった上りと下りで、疲労が積み重なって行く構成と言いますか。
 
このただでさえハードなコースに輪をかけて厳しくしたのが当日の天気。
風が強めで時間によって小雨という天気予報でしたが、雨は序盤から降り出してほぼずっと降り続き、山頂は強風。地面はドロドロで滑るし、川のようになったトレイルを走ることになり、稜線では雨風強くて寒いというバッドコンディションの連続。
結果的に完走率は23%とのことですが、それも納得という状況でした。

当然ながら景色もまったく見ることができず、メンタル的に非常にキツかった。
ただ、天気がよければ変化があっていいコースのような気はします。

では、写真とともにレポートを。
 
スタート後は5キロほどのロードです。2.5キロほど上って、その後はほぼフラット。
キツい傾斜では早くも歩いてしまいますが、まだ最初なので、とりあえず頑張る、と。
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5キロぐらいから林道に入ります。
この後はロードに出たり、林道に入ったりと、序盤は2週前のスパトレイルの続きという感じの走れるアップダウン。
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二岐山(ふたまたやま)への登山道入口、ここまで16キロぐらい。
これからがNASUロングの本番という感じです。
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二岐山は急登で、標高800mぐらいから1500mぐらいまで一気に登ります。
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二岐山のピークは2つあり、女岳(1504m)からすこし下ってまた上り、男岳(1544m)へ。
この日はずっと同様でしたが、霞んで全然展望がありません。
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そして、登りと同様に急な下りを700mほど一気に下ります。
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最後はしばらく林道があって、第1CP(チェックポイント)の二岐温泉へ到着(26キロ地点)。
酒まんじゅうやバナナなどをいただきました。
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第1CPを出るとまた標高差800mほどの長い登りが始まります。
次の山も2つのピーク、小白森山(1563m)から大白森山(1642m)へとつながるコースです。
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山頂付近では登ったり下ったりの繰り返しがしばらく続き、なかなか長い。
奥久慈ほどハードではありませんが、まだまだ先が長いと思うと結構こたえます。
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大白森山からは急な下りをおりて・・・
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甲子峠からは走れる長い下りに入ります。
晴れていれば眺めが良さそうな気がしますが・・・デジカメのレンズも雨に濡れてなかなかクリアに撮れず。
さらに、雨の下りで滑るようになり、石の上で滑ってこけたりしてテンションダウン、慎重になってスピードもダウン。
 
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下ってから甲子温泉の大黒屋の敷地内を抜けてロードへ。
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こちらは雨で崩落した車道。
通れないので大会を中止する寸前だったところを、村が600万円ほどかけて通れるようにしていただけたとか。ありがたいです。
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林道とロードを走って、第2CPのキョロロン村に到着(43キロ地点)。
しばし休憩し、饅頭を何個も食べてエネルギー補給、と。
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第2CPの後はウッドチップで走りやすい遊歩道から赤面山(1701m)へ向かう登山コースへ。
また標高差900mほどの長い登りが始まります。
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地面はところどころが雨でドロドロに。
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木道がしっかりついて整備されているところと、整備されていないところが両極端な登山道でした。
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山頂に近づいてくると岩場となり、しっかり登山という感じです。
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もうすぐ赤面山の山頂(1701m)、というところですが、どこが山頂なのかよく分からず。
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稜線は風がビュービュー吹いてとても寒い。
このあたりまで上着を着ずにアームガードをつけて走っていましたが、葉が茂った部分を割って入るようなところも多く、冷たい水をアームガードが吸ってさらに冷える状況。
低体温症になりそうなので、アームガードを外してジャケットを着ましたが、持って来たジャケットが極薄の撥水機能だけがあるものだったので、濡れた身体にピッタリくっついて役に立たない。こんなに雨風が強くなるとは思わず、完全にウェアリングを失敗しました。
山を下って第3CPについたらリタイアしようと思いつつ、ゆっくり先に進みました。
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ここの下りでは石の道を針金で固定したところが続いたのですが、ここでも何度も滑ってこけました。
ゲルフジレーサーを履いていましたが、滑ってまともに走れず抜かれまくり。こういうコンディションには向いていないようです。
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さらに降りて行くと、コースはもう川の状態。
水たまりを避けるとかはなく、ジャブジャブと川の中を進む感じです。
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階段も下の段へ水が流れ落ちています。
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そして、シューズはさらにトラブルが発生。
泥の中を走っていると、足の裏に石が入ったのか異物感があって痛くなって走りにくくなり、脱いでみると石ではなくシューズの中に入った土が固まって痛くなっている状態でした。しばらく泥に足を突っ込みながら走ると同じ状態になり、何度もシューズを脱いで土を出すハメになりました。さっと脱いだり履いたりできないので、時間のロスも大きかったです。

こちらは、つつじ橋。
晴れていれば観光客がたくさんいるんでしょうけど、人が全然いません。
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温泉神社を抜けると、第3CPの那須湯本(61キロ地点)です。
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第3CPですが、写真を撮ることに気が回らず、写真がありません。

かなりメンタル的にも落ちていたので、第3CPでリタイアしようかなと思っていたのですが、チーム100マイルのメンバーたちと顔を合わせると、走れなくもないのに止めるとも言えないなぁと思い、続けることにしました。
幸いにも第3CPで受け取れるドロップバッグの中には別のレインジャケットを入れていて、ウェアリングの問題は解決しそうでしたので。
あと、リタイアしたところで早く帰れませんからね。どうせなら走っていた方がいいかな、と。

というわけで、次の山、牛ヶ首(1735m)への登りに向かいます。
標高差は900m程度。

牛ヶ首への登りは最初は段差低めの階段が中心で、標高があがってくると岩山の登山らしくなってきます。
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森の中は暗く、写真もそろそろ限界。
LEDのランプを目印に進みます。
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稜線に出ると、またしても雨風が強い・・・赤面山よりも酷いぐらい。
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スタッフも強風にあおられて大変そうでした。
こんなコンディションの中で長時間の誘導、本当にありがとうございました。
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この稜線上の移動がわりと長く、2〜3キロぐらいはあったでしょうか。
それからようやく下りに入りますが、地面がドロドロでまたまた滑りまくり。
このところ大会以外ではトレイルを走っていないこともあって重心の取り方が悪いようで、下りにもえらく時間がかかってしまいました。
 
そして第4CPの沼原池へ到着(73キロ地点)。
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ここで食べたミネストローネが温かくてうまかった。
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この後はもう写真がありませんが、次は三斗小屋までの登りへ。
三斗小屋のところで誘導ボランティアをしているチーム100マイル仲間の真理さんに大福を頼んでいたのですが、大会が中止になったというデマが流れて他の人にあげてしまったそうで。それほど過酷なコンディションだということですね。
とはいえ、知り合いに会えるのは嬉しいです。
 
三斗小屋から下り、長い林道&ロードを走ってようやく次の第5CPの深山湖へ到着(88キロ地点)。
林道の途中で誘導していたスタッフの方に、「もうすぐ次のエイドですよ」と言われてからえらく長かったのですが、すぐと言いながら実は結構距離があるというのは特にOSJでよくあるパターンなので、もう慣れてしまいました。
 
第5CPからしばらくゆるやかな上りのトレイルを進んだ後、また急な登りがあって、ピークまであがったら後は下りだけ。
とはいえ、最後のトレイルの下りがまたしてもドロドロ状態で難儀しました。
じっくりゆっくり進んでいたのですが、後ろから抜いて行った人があっという間に見えなくなるほどで、こういうコンディションでも強くならんといかんなぁと改めて思いましたね。
(雨が降りそうだったらトレイルに行くのはやめてしまう方なので、こういうコンディションはうまくなりそうにないのですが。)
 
最後はロードを2キロほど走って、長くツラいレースもようやくゴール。
午前3時すぎなので結構寂しい感じでしたが、諦めずに最後まで走ってよかったな、と。
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ゴールが温泉施設の駐車場で、すぐに温泉に入れるのはよかったです。
長い長い1日でした。
 
レース概要:
今年が第一回大会。
福島県羽鳥湖にあるレジーナの森をスタートして、二岐温泉、甲子温泉、那須連峰、那須湯本を駆け巡って板室温泉をゴールとする100㎞超のロングトレイルレース。
 
装備・ウェア:
・シューズ:アシックス ゲルフジ・レーサー
・バックパック:UltrAspire KINETIC
・ウェア:半袖ランニングシャツ(バルサのTシャツ)、アームガード、ランニング用パンツ、カーフゲイター
 
前日受付、コース説明&前夜祭:
OSJらしいシンプルな前夜祭で、フードはまずまずありました。
コースが変化に富んでいて特徴があるので、滝川さんのコース説明はしっかり聞いておいてよかったです。
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宿泊:
宿は選べず、私は二岐温泉の大和館という宿が割り当てられました。
会場からは送迎バスで1時間ぐらいかかるところです。
スタート会場のレッジーナの森に泊まっている人もいて、えらく落差がありました。
5時スタートに対し、2時30分にはバスが出発するというスケジュールだったので・・・。
橋を渡った先にある野天風呂に入れたのはよかったですが(真っ暗だったけど)。
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サイト:
NASUロング(主催者)

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このページは、kyotokenが2014年7月 4日 00:40に書いたブログ記事です。

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